今春、アメリカで開催されたハーダンガー刺繍国際コンテスト。その受賞作品が、やっと手元に戻ってきました。
実は、コンテストを主催するNordic Needle社の担当者の方から「本と作品をそちらに送りました」という連絡が入ったのは、今月初め。でも、なかなか届く気配がなくて おかしいなぁと思っていたら、いきなりスキポール空港の税関からレターが届き、「税金を払え」という通達。
え〜っ!? 自分で作ったものに何で税金払わなきゃいけないの〜???
ということで、「それは元々オランダから送ったハンドメイドだ」という証拠と共に 事情をつらつらと書き連ねて、税関ヘレターを送り返しました。念のため、ウェブ上からも返信。
それから1週間以上が過ぎ、届いた箱の外側に貼られた紙を見ると…。
なぜか荷物価格が500ドルになっている〜! そりゃ、税金払えっていう話になるわよねぇ…
まぁ結局もちろん関税はなし!になりました。
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箱を開けると、中に入っていたのは「受賞リボン」と「作品」と「チャート本」。
ページを確認すると、特に英文の直しはなく、私が担当者の方に送った説明書きのままでした。
でも、上記写真の次ページに掲載されているチャートは私が送った簡易版よりかなり細かく作成されており、さすがプロのお仕事!といった感じです。とても分かりやすいチャートになっていて、ほほぉ…と感心してしまいました。
使用した布は、ツヴァイガルトの40ctリネン。糸は、DMCパールコットン12番とDMCスペシャルダンテルです。
ハーダンガー刺繍をするにはかなり細かいリネンを使っているのですが、出来上がりがとても繊細になるので、特にこういうリングピローにはお薦めだと思います。
チャート本に作品を重ねあわせてみました。ほぼ実寸大のサイズです。
ハーダンガー刺繍の新作(オリジナルデザイン)です。
水玉模様のリネンが面白そうだったので使ってみることにしましたが、PCを前にするとデザインが全く思い浮かばない。なので、いつものように刺しながらデザインを考えていきます。
このような刺し方だと、最終的にどんなデザインになるのか自分でも分からないので、いつも最後までワクワク感というか気持ちの良い緊張感が続きます。
ここ半年ほどは40ctリネンにハーダンガー刺繍を施していたので、今回のこの32ctリネン。楽かなと思いきや、青い布地に水玉模様が邪魔して、最初は ちょっと目がちらつきました…。
おまけに、水玉模様の白い部分が硬かったり、織り目がつぶれてしまっていたりしているので、余計に少し刺しにくい…。
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それはそうと、この水玉模用のリネン。布自体はとても愛らしいのですが、デザイン的には制約が出る感じです。
実はもう少しレース調に仕上げたかったのですが、そうすると水玉模様が消えちゃう…。仕方なく織り糸のカット部分を少なめにしたので、刺し始めの頃にイメージしていたデザインからは程遠くなってしまいました。
ベージュ系の水玉リネンが他にあるので、そのうちまたいつか違うデザインも考えてみたいと思います。
リビングテーブルの上に敷いて、キャンドルを置いてみました。これからの季節には少し寒々しい色かな…とも思ったのですが、キャンドルを置くと少し温かみが出る感じです。
9月に入ってから雨風が強く、気温もかなり低めなオランダ。本日、ついに家中のヒータースイッチをオン。
これで快適!
温かいお部屋の中で、ちくちく作業もはかどります。
外で過ごすのには不向きな季節になってきたせいか、ここ最近は体験レッスンの予約が増えてきています。こちらのブログ経由でお問い合わせをいただく方の他に、口コミでいらして下さる方も。
次々とハーダンガー刺繍の魅力に取り憑かれるお仲間が増えてきて、実に嬉しい限りです。
というわけで…。
昨日、ハーダンガー刺繍の新作ができあがったのですが、それはまた後日お披露目させていただくとして…。
本日は、刺繍レッスンのレポートです。
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寒くなってくると窓もほとんど開けられなくなってくるので、生徒さん方をお迎えする時には必ずアロマテラピーを焚くことにしています。
香りはその時々の気分で変わるのですが、最近よく使っているのは「ベルガモット&レモングラス&ティーツリー」の組み合わせ。
リビングに置いてあるアロマディフューザーは蒸気も出るので、セントラルヒーターで乾燥する室内には最適。良い感じです。
そして…。
常にキャンドルの火が灯っている我が家。レッスン時もいつもこんな感じ。玄関やリビングのあちらこちらのキャンドルスタンドに火が入ります。
これから冬に向かって、どんどんキャンドルスタンドの数は増えていくのですが、今はまだこんな感じ。少ないです。
さて…。
室内を全て整えてから刺繍レッスンには欠かせないお道具類も全て用意して、生徒さん方をお待ちしていると…。
いらっしゃいました〜♪
皆様が揃うと、テーブルの上はあっという間にチクチク道具で溢れかえります。このワクワク感がまた堪らない♪
お茶菓子とティーカップもレッスン時には欠かせません。ずっと刺していると疲れてくるので、適度に皆さんには休んでいただけるように、ちくちくの合間につまめるものを目の前に…。
そして、体験レッスンの時には他にランチをご用意したり、通常レッスンの時にはケーキ等をお出ししています。
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体験レッスンで初めて織り糸カットをする時には、皆さんが失敗しないかどうかドキドキ…なさるようです。
でも、大丈夫!
こちらは体験レッスンの方の作品ですが、初めてとは思えないほど実に見事に仕上がっています。
そうそう。
体験レッスン時にはこちらの秘密兵器(!)も登場します。ステッチ説明の時には、このルーペが大活躍。
デ・ハール城で毎年行われているクリスマスマーケットで見つけたアンティークのルーペなのですが、購入して大正解でした。
9月に入ってから一気に寒い日が増え、ここ最近は連日のように雨模様。風もけっこう強い。
そう…。
オランダの秋は雨風が強くなる季節なのです。
常に空はどんよりと曇り、いつ雨が降ってもおかしくないような空。というわけで、あまり良い季節ではないのですが、それでも近所の大型ガーデニングショップは秋色に染まっていて、実に色鮮やか。
毎年この時期になると、観賞用カボチャがあちらこちらで売られ始めます。スーパーにも置いてあるし、秋=観賞用カボチャといった感じ。
我が家も必ずこういうカボチャを購入して、お花の寄せ植えと一緒にお庭に飾ることにしています。
日本のような艶やかな紅葉を目にすることがあまりできないオランダなので、秋を感じるのはこのカボチャを目にした時だったりします。
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そうそう。
先日の刺繍レッスンの時、ティルブルフ在住の生徒さんにいただいたチョコレート。
ティルブルフの有名なチョコレート店のものということで、ありがた〜く頂戴いたしました。
4個入りのチョコレートの中の一つにはティルブルフ名物のリキュール「Schrobbelèr」が入っていたのですが、香り高く美味しかった〜。ご馳走様でした♪
オランダは各街にいろんなチョコレート店があるのですが、街ごとに特徴があって楽しいかも。チョコ好きとしては堪らない国です。
デルフトにももちろん美味しいチョコレート店がありますよ〜♪
本日の刺繍教室の生徒さん方は、3名。デンハーグとデルフトからお越し下さっているお馴染みさんたちです。
通常レッスンの時間帯は、10時〜17時。この時間内なら出入り自由。
お子さんの学校のお迎え等がある方は少し早めに切り上げてお帰りになりますが、時間に余裕がある方は場合によっては17時を過ぎてもOK。実に緩〜い感じでやっています。
「教室」というより軽めのサロン的な雰囲気…かな。
でも、皆さんがお喋りに花を咲かせつつも手元はしっかりと動かしていて、レッスン回数を重ねる毎に少しずつ上達されているのが分かります。素晴らしい!
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9月に入り、雨が増えているオランダ。家にこもってチクチクするのには最良の季節がやってきました。
というわけで、私も最近は爆チクモード。バカンス中に ほとんど放置していたハーダンガー刺繍の仕上げに入っています。
来週には完成してお披露目できるかな…というところまで進みました。
でも、ドット模様のリネンに刺すのは初めて。ドット模様を生かせるデザインにするにはどうしたら良いのか少々悩んだのですが、刺し進めていくうちにこんな感じになってきました。
PCにチャート作成ソフトは入っているのですが、PCの前に座ってもデザインは全く思い浮かばない。なので、いつもまずは布と糸をこんな感じで並べます。そうすると、徐々にデザインイメージが湧いてきます。
そして、この中からどの糸を使うか、その選んだ糸をどこにどういう風に刺していくのかを考えます。
そして、さらにデザインイメージの全体像が頭に浮かんだところで おもむろに刺し始める…というのが、いつものパターン。
でも、刺し始めても、途中で糸色をまた見直したりすることもしばしば。
いつも気分のおもむくままに刺していくので、自分でも最終的な出来上がりがどうなるのか、はっきりとは分からないまま…です。
実は、先日入賞したコンテスト作品もそんな感じで仕上げていきました。なので、全て刺し上がってからチャートを作成しています。
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そろそろ上記の作品が仕上がるので、次にどんな感じのハーダンガーを作るか考え中。大物を作るかたわら、小物も少し進めてみようかな…。
実は、こうやってあれこれと考える時間が一番楽しいかも♪
9月に入ってからだいぶオランダも寒くなり、夜8時を過ぎると薄暗さを感じるようになってきました。空の色も徐々に秋に近づいている感じです。
この写真のように、デルフト新教会にも雲がかかる日が増えてきました。
でも、ウィンタータイムに入るのは10月末。一応まだサマータイムなので、日本との時差も−7時間です。
そういうわけで、サマータイムの時期に開催されているデルフトのアンティークマーケットもまだまだ盛況!
このマーケットには刺繍関連品もた〜くさん売られています。
で、その中で見つけた最近のヒットの中の一つが、これ。
Mies Bloch(ミース・ブロッホ)のクロスステッチ図案付きカードです。
かなり細長のカードで表から裏に向かってずっと絵が続いています。
ちなみに、内側はこんな感じ。
ミースさんのお名前がきちんと記載されています。
色褪せも汚れも全くなく、かなり状態の良いカード。なかなかのレアカード…かな。
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さて、刺繍とは全く関係ない話ですが、最近の我が家ではまっているものを少しだけご紹介♪
それは…。
デルフト産のエルダーフラワーコーディアルです。
ボトル裏側の説明書きには、「デルフトのあちらこちらに咲くエルダーフラワーで作りました」という文章が記載されています。
このエルダーフラワーコーディアル。オランダのどこのスーパーにも置いてある「赤色のSPA(無糖炭酸水)」で割って、生ミントの葉を浮かべて飲むのが 私のお気に入り。
エルダーフラワーの素晴らしい効能の数々はつい最近になってハーグ在住の友人から教えてもらったのですが、この優しい味わいには本当に虜になります…。
インフルエンザ予防等々の他に美白にも効くらしいので、せっせと飲まねば〜♪
店頭に貼ってある紙を読むと、スパークリングワインなどで割って飲むのも美味しそうです。
オランダにおける正式な結婚式とは…。
各街の市庁舎において、市長代理人の目の前で結婚証明書にサインをすること。
ちなみに、このサインをする前には、花嫁花婿の馴れ初めなどの諸々を列席者に向かって、市長代理人がとうとうと話す儀式があります。
そういうわけで、私も結婚式を挙げた場所は、このデルフト市庁舎。
そして…。
その時、当時住んでいた家とデルフト市庁舎との往復に使ったのは、この白い馬車です。
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今日、それと同じような白い馬車をデルフトの街中で発見!
この白い馬車。自分たちの結婚式の後には一度も見かけたことがなかったので、もうもう!めちゃくちゃ感動!
馬車のロゴを見ると、正に私たちがかつて借りた馬場が所有しているもの。
「あ〜♪ またこの白い馬車に乗りたいなぁ」
「これ、ものすごく乗り心地が良かったよねぇ」
「懐かしいなぁ」
「また結婚したいなぁ」
な〜んてことを私が立て続けに言って、めちゃくちゃテンション上がっていたら…。
夫が「じゃあ、僕と結婚しよう♪」
うん。それもいいかもね(笑)。
それにしても、結婚式の馬車とか花嫁花婿さんを目にすると、本当に幸せな気持ちになります。
今日は幸せのお裾分けを勝手に頂いてきてしまいました♪