2017年1月29日
Mies Bloch(ミース・ブロッホ)の看板図案【口を開けたおじさん編】
Mies Bloch(ミース・ブロッホ)の看板シリーズ。
本日ご紹介するのは、こちら。何やらターバンを巻いて口を大きく開けている謎のおじさんです。なかなかインパクトのあるクロスステッチ図案ですよね。
この図案説明には、これは北ホラント州のエンクハウゼンにあるZuiderzeemuseum(ザウデルゼイムーセウム)で展示されている看板を図案化したものだと記されています。
ちなみに、エンクハウゼンはアムステルダムの北東側に位置し、アイセル湖に接している街です。
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では、この不思議な雰囲気漂うおじさんの看板。一体、何のお店の看板なのでしょうか?
答えは…
薬局の看板です。このターバンらしきものを巻いた男性は、ムーア人。
では、なぜオランダの薬局がこのムーア人の男性の顔を看板にしたのか?というと…。
昔、オランダでは薬剤師はムーア人の格好をした人を連れて、道の真ん中で薬の販売を行っていました。薬の原料が遠い異国から来ているということと、人々の注目を集めてお客さんが増えるという理由で、ムーア人の格好をした付き人を連れていたのだそうです。
ということで、オランダにはこの薬局の看板がけっこう残っています。デルフト旧市街にもこのおじさんがいるんですよ〜。
この看板がかかっている建物は、今でも薬局。色んな薬の他に、蜜蝋も置いてあったり…。250年続いている実に歴史あるお店です。
ここのお店の薬用ドロッペは、うちの家族曰く「風邪にものすごく効く!」とのことです。ドロッペは大抵の日本人には悪評高い激不味の黒グミですが、あまりに風邪が酷い時には試してみるのもいいかもしれません。(でも、私はドロッペは超苦手。ダメです…。)
この薬局がある場所は、デルフト旧市街の中心マルクト広場。新教会と市庁舎が向かい合って建っている広場です。
真横から看板おじさんを撮ると、新教会も一緒に写ります。
ちなみに、薬局のお隣はデルフト陶器のお店。
分かりやすい場所にあるので、オランダ在住者や観光でいらした方はぜひ見つけてみてください。
お店の前には、こんなおじさんの像も置いてあります。
【デルフトの薬局情報】
Drogisterij De Salamander
住所:Markt 47, 2611GR Delft
http://www.salamanderdelft.nl/