アンジェリーク

2017年1月17日

ハーダンガー刺繍をデザインする方法





ハーダンガー刺繍は、ある程度慣れてくると自分でデザインしやすい刺繍です。

ただ、人によって異なるかと思うのですが、私はオリジナル作品の制作にあたって図案は作成しません。

まず全体の完成イメージを何となく頭に思い描いて、手持ちのリネンや刺繍糸を眺めながら、何を作るかを大雑把に決めます。その後、もう一度使用するリネンを手に取り、それに合う刺繍糸をいくつか選び、どの糸をどの辺りに使うか何となくイメージ。

で、しつけ糸で真ん中十字の案内線を入れた後には、例えばこの写真のテーブルセンターの場合。まずは基本のクロスターブロックで一周きちんと収まるように、どの位置に最初の一針を入れれば良いかを考えてから、刺繍糸でのチクチクを開始します。




でも、頭の中には大雑把なイメージ図しかないので、細かいデザインは刺しながら考えていくことになります。なので、時によっては、途中で続きのデザインが全く思い浮かばず、そのまましばらく放置しておくこともしばしば。

で、その間は他のクロスステッチなどをチクチクと…。

そうこうしているうちに、またアイデアが浮かんでくるので、そうしたらハーダンガーへと戻ります。



この作業の繰り返しで一つのオリジナル作品を仕上げているので、モノによっては完成までにはけっこう時間がかかることもしばしば。

でも、デザインに行き詰まったオリジナル作品の合間に、色々なハーダンガー本に載っている図案を参考に他のものを刺したりしていると、また新たなアイデアが浮かんだり…。こういう時間は勉強になります。



ちなみに、このテーブルセンターも途中でデザインが思い浮かばず、半年ほど放置させておいたもの。36ctリネンに、「3種類の8番糸」と「2種類の12番糸」で刺しています。

 
36ctリネンなので12番糸とレース糸を使ったほうが刺しやすいのですが、クロスターブロックなどのステッチ部分はふっくらとさせたいので、敢えて8番糸を多用しています。でも、8番糸のふくらみでリネンの織り目がとても見にくくなるので、ほとんど感覚刺し。

生徒さんにも時々言うのですが、ハーダンガー刺繍は慣れてくると特に目数をしっかりと数えなくても手の感覚だけで正しく刺せるようになります。なので、毎日少しづつでも刺すようにするのが上達への近道…かな♪と。


ちなみに、私はハーダンガーをする時には刺繍布の大部分をカットしたデザインにすることが多いのですが、この作品に使用した布はむら染めのリネン。なので、布部分を残して、その風合いを生か
すことにしました。

我が家のリビングのテーブルセンターは、次のものができるまではこれでいく予定です。



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